【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第16章 能力を知りました。
セリシアside
「ふーん・・・。」
なにか意味深に受け止められてる気がするんだけど。
気のせいかな?
「・・・。そういえば、ジャーファルさん。」
「あ、はい。なんでしょう?」
「ジャーファルさんって、頭いいよね。何でも知ってるよね。」
「まあ、それなりに、ですけど・・・。」
でも、ジャーファルさんなら、案外知ってるのかも、と思ってしまう。
沈黙が現れるたびに脳裏をよぎってしまうあの夢の言葉の数々。
今、聞こうとしたこと。
それは・・・。
「もしも、この世界が本来の結末を迎えないとします。それで、それは黒い力によって運命が変えられているからだとします・・・。そしたら、その黒い力って、なんだと・・・思いますか?」
わかるわけないか、と思いながら問う。
訳のわからない質問だな、と思われて終わるだろう。
そう考えた。
だけど、彼はちょっと違う反応をした。
「!?」
驚いた感じ。
どう見たってあれは驚いてる。
「何か…。知ってるんですか?それなら、教えてください!」
知らないことばかりのこの世界。
正解を簡単に求めるのは間違ってるって知ってる。
だけど、知りたいんだよ・・・。