【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第15章 休息。
セリシアside
「セリシアさん、お時間宜しいですか?」
ご飯を食べた後、ジャーファルさんに呼びとめられた。
今日一日の休みはまだ半日ある。
もちろん時間は宜しすぎる。
「ええ、もちろん!」
するとジャーファルさんは少し微笑んだ。
あ、なんか今の顔可愛い。
「では、こちらへ来てください。渡したいものがあります。」
渡したいもの?
考えはつかなかったけど、とりあえずついていく。
そこはジャーファルさんの部屋だった。
場所は憶えてたからわかったけど、じゃなきゃわかんなかっただろうな。
「あ、入ってもらって構いませんよ。」
ジャーファルさんの部屋に入るのを少しためらったのを察したのか、振り向いて言ってくれた。
一応知り合いとはいえ、男の人の部屋だからね…。
それにしても、なんか・・・ジャーファルさんっぽい部屋だな。
「私物、特にないみたいですね・・・。」
殺風景な部屋で、ベッド、机、いす、タンス、卓上ライト。
あと、地図みたいなものが張られてたり、なにかメモがあったり・・・。
なんか私物っぽいものが見当たらない。