【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第15章 休息。
セリシアside
「あの、セリシアさん。王がお呼びです。お部屋へお願いできますか。」
廊下を歩いてると、女官に急に呼び止められた。
「あ、はい。わかりました。ありがとうございます。」
だけど、シンドバットさんが呼んでるって・・・。
どうしたのだろう?
秘密は話したわけだしなあ・・・。
こんこん。
「失礼します・・・。」
部屋に入る。
と、すでに先客がいた。
ジャーファルさん、シャルルカンさん、ヤム姉。
3人を少し不思議に見ながらも王に歩み出る。
「あの、呼ばれてきたのですけど…。」
「ああ。セリシアのみをこの先どう振ろうかと悩んでてな。」
身の振り・・・?
「ええと、どういう?」
「剣術、政務。これはいままでもやってただろう?だが、せっかくだし、魔法も勉強したほうがいいと思って。」
魔法。
今まで興味を示すことはなかった。
だって、魔法についていい話を聞かされなかったから。
まあ、条例のせいだったのだけど。