【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第5章 「ボクの頼み」
セリシアside
「・・・ほう・・・。」
またやってしまった。
何をやったのか。
昔っからそうなんだけど・・・。
「話がすっごい長くてすいません!!」
話を長くすること。
口下手とは無縁の私だが、どうも説明にはてこずる。
まあつまり簡潔に話をまとめるならこうだ。
本当はこんなことはしたくないのだけど。
今は滅びたキユノ王国の王女が私。
たまたまその時国にいなくて助かった私は、滅びの要因となった煌帝国と考えられている国をいつかつぶすと決めて旅に出る。
噂でこの国を知り、食客となってその国のために戦い、武術を磨くためにシンドリアに来た。
だが、シンドリアが宿敵の国をつぶすのを拒むのであれば、復讐といえるそれはやめよう。
ついでに言うなら、煌帝国が滅びの要因なのかは不明。
現在私には生存中の兄がいるが、今兄がどうしているかは不明。以上。
ほら、簡単にまとまった。
つまり、ついつい重要でないところまで話を放り込むのだ。
ので、簡潔に話すことは可能なのだ。
ただ、これをやると、正直無駄な時間を作ったことがわかるんでやなんだけど・・・ね。
っと、本題忘れるところだった。
「ですから、食客にしていただけませんか??」
ほら。
まただまる。
「なんか言ってください。」
「ダメ「なぜ??ちゃんと詳細も明かしましたよ。」」
言葉は遮る。
「うーん・・・。じゃあ、とりあえず今日は寝なさい。続きは明日だ。」
まあ、夜も遅くなっているだろう。
今日は許そう。
「さっきの部屋でいいかな。あのままだから。」
さっき、というと寝てた部屋だろう。
「ありがとうございます。」
シンドバットさんはすぐ女官を呼んだ。
部屋につくと、さっさと寝てしまおうとベッドに入る。
やっぱ、眠気から、すぐに寝れた。