【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第5章 「ボクの頼み」
セリシアside
「はあ・・・。」
全く、油断もなにもあったもんじゃない。
「さあ、出て行ってください。」
追い出すのには心が痛むが、そうもいっていられない。
案外すぐに立ち去ってもらえた。
さて、と・・・。
「質問はありますか??」
「キユノ王国の王女なのだな、セリシアは。」
「はい。」
「いったい、どうやって逃げたのだ??包囲されていた、といったよな。」
「ええ。理由は、簡単でございます。」
「ん?」
「私、ちょうどその時キユノ王国から出ていたのです。貿易の手伝いで。しかし、帰ることは叶わず、そのまま。るふの瞳とやらで見たときが、最後でした。」