【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第14章 ついに暴露。
セリシアside
「とまあ、そんなわけで…。」
ゴホン、とデアルは仕切りなおすように咳払いをする。
まあ、そりゃそうだ。
仕切りなおさなきゃやってらんないよね・・・。
「俺は最初、シンドバッド王、あなたに不審なイメージを持ちました。最悪な王だ、と。」
そんな、本人を目の前にしてよく言うね。
最悪な王、って・・・。
「は?」
いやいや、は?って!!
まって、今変な声したよ!?
真っ黒な低い声。
え、今の声って・・・。
「ジャ、ジャーファル・・・さん?」
「そうかっかするな、ジャーファル。たかが印象だろう。」
すっごい怖い目つきをいくらか抑えた。
怖かったよ、今の眼・・・。
「・・・で?」
「力を余して権力を使って民を考えず私利私欲のために人を人とも思わない最悪な王・・・と。」
いくらかジャーファルさんの気迫に驚きながらも答える。
「まあ、今思えば考えすぎでしたけど。ただまあ、悪い方のうわさを聞いてそう本気で思いまして・・・。」
なんとなくすまなそうに答える。