【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第14章 ついに暴露。
セリシアside
「俺も、こいつがその庭園の中に入ろうとしたところを遠目で見ました。」
じゃあ、あの時のこと、少しはデアルもみてたんだ。
「私は、引き寄せられるように中に入ったはずだったんですけど…。入れませんでした。と言うより、吹き飛ばされました。」
「突然爆風が吹いたんです。俺も吹き飛ばされそうでした。」
「すごい威力で、壁に叩きつけられて…。確か、左腕を骨折しました。まぶしくて、眼も開けられなくて。風はすごいし痛いしで…。でも、一瞬ですべてが終わりました。」
ただ足を踏み入れようとしただけで何かが起こった。
それも目の前で。
あの時は、呆然としてたんだよね。
痛みで泣くこともなく、叫ぶこともなく。
「目を開けたそこには何かがいました。人間ではない、何かが。それが何かを知るのに時間はかかりませんでした。だって、それは名乗ってくれましたから・・・。」
まあ、みんなわかるよね。
さっきの話からつながるんだもん。
「私が見たそれは…
妖精でした。
」