【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第14章 ついに暴露。
セリシアside
封印か・・・。
きっとあの日のことは一生忘れないと思う。
断片だけでも、忘れない。
「セリシア、その時みたもの・・・、景色を喋ってくれるか?」
デアルがそういった。
まあ、私のほうがそのへん詳しいしね。
「いいよ。話してあげる。
私はデアルから逃げてた。
ま、鬼ごっこだから当然なんですけど。
王宮内を逃げてました。
そしたら、一階のひと気のないところにでたんです。
そこには私もあんまり行かないところだったんです。
だから知らないところにでて。
それは庭園でした。
でも、私が知ってる庭園ではなくて。
なんとなく、大人っぽい感じの庭園で。
今思い返すとどことなく変だったんですけどね、あの時は何も感じなかったんです。
そこは吹き抜けになってて、天井がなくて。
なのに雪が積もってないんです。
キユノ王国は夏以外は基本雪が降っている国なのに。
でも当時の私は引き寄せられるようにその庭園の中に入っていきました。
」