• テキストサイズ

【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第5章 「ボクの頼み」


セリシアside




「―――少々長くなりますが、気にせず。



私の名前はセリシア・スノーウェルといいます。あくまでいいますが、私、で女です。
今までボクといっていたのは、少々理由があります。
そこはあとで触れるので、今は気にせずに。

私の故郷は、キユノ王国と言います。

・・・ご存じですか??

・・・ええ、そうです。

今は滅びた王国です。
この王国が滅びたのは、自然的なことです・・・といわれてますが、事実は違います。
煌帝国が関係しているといわれております。
いわれている、というのは、詳細は不明なのです。
ですが、もともと狙われていたので、そうだと思ったのです。
清く正しく、民のために、とされていたキユノ王国は、その時ちょうど作物がうまく取れませんでした。
その頃他国が攻めてきたのです。
上手く栄養を補給できていない兵たちは、あっけなく倒されてしまいました。
その結果、われらが王国は、破滅に近づいていったのです。
キユノ王国は、魔法を使わない王国。
兵以外には方法のなかったのに、それを破られたのです。
私たち王族は、いえ、民は、逃げました。
しかし、島国、包囲されては、逃げ場などございません。
キユノの民は、何人生き残れたのか、わかりません。

・・・なぜキユノ王国が狙われたか、ですって??

王国は、作物は体を丈夫に育ててくれるものばかりだし、強固な剣も作る技術がありましたので、狙われたのではないでしょうか。
少しは恨みますが、別にそこまで恨むものではありません。
破滅に導いたのは、わが父です。
侵略されて、ほかの国を破滅させるなら、と国を破壊したのです。
父は、魔法を使える数十人の民と共に、国をつぶす魔法を唱えました。
すべてを焼き払い、砂に変えてしまうよな魔法を。
そして、跡形もなく、消し去りました。
わが王国は、無人の島になったのです。
今がどうなっているかは知りません。




   ―――長々と、もうしわけございません。」
/ 511ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp