【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第5章 「ボクの頼み」
セリシアside
「一度、お話を区切らせていただいてもかまいませんか??」
「どうぞ。」
区切らせていただいた理由。
少しだけ辛くなったから。
父は国と共に心中するような形で国をつぶした。
最後に見た父は、誇らしい姿だった。
「・・・。はい、大丈夫です。でも、もう少し。」
「ん?」
「・・・あなたの部下は、スキも何もありませんね。」
「は??」
立ち上がって、勢いよくドアを開ける。
もちろん、音は立てずに。
バアン!!!
「・・・。」
「盗み聞きは楽しいですか?ジャーファルさん。」
「な・・・。」
なぜかシンドバット王も驚いている。
「お前、よくわかったな。気が付かなかった。」
「申し訳ございません。気になりまして。」
多分、見つかるとは思ってなかったのだろう。
まあ、今来たばかりのようだし、そっとしてやろう。