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【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第13章 宴でのハプニング


ふら~とセリシアは立った。
さっきまでは地面に座って椅子に体を預けるような形だったが…。

「やーはうはん・・・。」

そう言いながらジャーファルのもとへ行く。

「ああん??どうした、セリシア・・・。」

他の者に止められながらも女官からお酒をもらって飲み続けるジャーファル。
机に豪快に座りながらもいったんお酒を離す。

「にゅ~・・・。」

そう言いながらジャーファルのもとへと転がり込んだ。
ふらふらな足取りから、とびこむように、ジャーファルの胸に行く。

「んー?どうした?」

「え~?一緒にいたいから来たんだよぉ?」

「そうか。」

そういうと、セリシアはジャーファルの首に手をまわして抱きついた。
ジャーファルの方はなかなか気分がいいのか、片手でセリシアを抱き、片手で酒を飲んだ。
もちろん、周りの者は何とも言えない。

「セリシア・・・??」

「んー、大丈夫じゃないよねー、どう見ても。」

「ジャーファルさん、お酒はもうやめましょう?」

「ん?なんだ、ジャーファルか。おい、大丈夫か?」

ヤムライハ、ピスティ、スパルトス、妻のもとから帰ってきたドラコーンは口々に言う。
だが、誰も止めようという行動はしなかった。
マスルールはあの後けっきょくどこかに行った。
シンドバットもジャーファルのことを忘れたかのように楽しんでいた。
シャルルカンもその場からいつのまにか消えていた。
ヒナホホは子どもたちのところに行っているのか、この場にはいない。
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