【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第5章 「ボクの頼み」
シンドバットside
「どうって・・・。」
はっきり言って、いきなりこんなことを言われるとは思ってなかった。
突然食客にしてくれなどというとは。
しかもセリシア、引く気配が見えない。
だが、こんな何も知らない女を簡単に食客にするわけにはいかないし。
「うーん・・・。」
何と言えばよいか、悩む。
そう言えば、さっきジャーファルのやつは男とか言ってたな。
どう見ても女顔。
まあ、頑張れば男に見えなくもないが・・・。
「私、このシンドリア王国に来るために、長旅をしてきました。」
どうやら、これをあきらめてもらうのは、時間がかかりそうだ。
―――――――――――――――――――
けっきょくはあきらめるのはセリシアではなく、シンドバットなのだが。