【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第12章 信用問題。
ジャーファルside
「お願い!!」
再度お願いされて、驚きを隠せない。
ああ、そうだ。
最近は自分の表情もちゃんとコントロールできてないように思う。
セリシアさんに会ってからだったかな…。
「は、はい・・・。」
つい、そう言ってしまった。
その瞬間、彼女は必死に涙目で訴えてきた顔をやめた。
そして、代わりにすごい笑顔になってくれた。
「ホント!?ありがと・・・!!」
「わっ!」
突然、セリシアさんが抱きついてきて、びっくりした…。
身長、小さいな・・・・。
そばに来ると、それがよくわかった。
でもそれがなんだか愛しくて・・・。
ああ、そういうことか。
「・・・あ。ご、ごめんなさい!!!!!」
自分のしてることに気付いたのか、思いっきり謝ってきた。
「あ、いえ・・・それはいいんですよ、別に。」
だって、ちゃんとわかりましたから。
今までの胸の苦しみの理由。
「それより、仕事・・・。手伝ってもらえますか??」
「はい!!」
セリシアさんの笑顔と声は心に心地よく響いた。
私は、セリシアさんのことが好きなんですね・・・。