【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第12章 信用問題。
セリシアside
「え・・・??」
困惑したジャーファルさんの顔。
そんな顔されても、これ以上は言えないしなあ…。
「とにかく、そういうことです!!」
「あ、そうですか・・・。」
押し勝ったのかな??
なんか、あきらめてくれたように思える。
そして、景色の方を向いてしまった・・・。
「・・・。」
「・・・。」
なんか、沈黙が苦しい。
誤解を一つといただけじゃ、変わらないのかな??
やっぱり、兄弟って言えないのはつらいか・・・。
ジャーファルさんと話せないの、なんかつらかったんだよね。
一日だけ…昨日も午後はそうだった気がするけど・・・。
一日だけしゃべれなくてつらいんだもん。
これが何日も続くのは嫌だよ・・・。
「ジャーファルさん・・・。」
「どうしました??」
苦しい沈黙を破ってジャーファルさんの方を向く。
今まで見ていた景色は、沈黙のおかげで暗く見えた。
さあ、腹をくくろう・・・。
「私、ジャーファルさんとしゃべれないの、嫌だから!」
「・・・え??」
「だから、ジャーファルさんとしゃべれないのは嫌。だから、これからももっと、今までのようにしゃべろ?デアルなんてどうでもいいから・・・。お願いだよ・・・。」
かなり恥ずかしいけど、言わないと分かってもらえない気がした。
すごい必死になってしまったけど・・・。
聞きとげてもらえるかな??