【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第12章 信用問題。
デアルside
「はー・・・。暑いな、この国は。」
『だなー。まあ、まだましだろ。猛暑は一応もうすぎたんだからさ。』
部屋でシロナと軽く言葉を発する。
ここにきたのが猛暑を過ぎた時でよかった。
それでもまだ残暑とかで暑いには暑いのだが・・・。
『な、な!セリシアのところ行ってきていいか??』
「だめだ。」
シロナの申し出をはっきり断る。
『なんで!』
「お前なあ…。」
今日のセリシアをみればすぐにわかるだろうに。
昨日とはうって変わって元気がなかった。
理由なんて知ったこっちゃない。
だが、まあ、あらかた予想はついている。
『あー、そーゆーこと。』
しっかし、まあびっくりだ。
セリシアもすこしは成長したってことかな??
身長以外。
『っていうか、デアルも笑えるよねー。一日中この宮殿とセリシアを監視するように見て。』
「信用問題だよ。」
セリシアがどう思うかは自由だが、信用性とは大事なものだ。
俺も簡単に許すことはできない。