【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第12章 信用問題。
セリシアside
「あ・・・。お、おはようございます。」
驚いたまま、出た声はなんか変じゃないよね?
「おはようございます・・・。」
そそくさとあいさつを返してその場をでようとするジャーファルさん・・・。
「ま、待って!!」
つい、呼び止めていた。
別に大した用があるわけじゃないんだけど…。
気づいた時には呼んでいた。
「どうしました??」
ああ、そんな顔はしないでほしい。
表向きってだけの笑顔。
中身はそんな笑顔は何にも持ってない。
そんな、表面上の顔なんてやめてよ。
傷つくんだよ・・・??
「あ、ええと・・・。その、少し話したいんですけど…。」
「すいませんが、今は忙しいので無理です。それでは。」
そそくさとその場からいなくなるジャーファルさん。
もう一回呼び止める勇気なんてない。
そもそも、話なんて口実に過ぎない。
しいて言うなら、どうして急にそんな態度になったのかは聞きたかった。
「はー・・・。」
なんか気分が落ち込んだ。
ちょっと部屋に戻ろう。
それで、すこしでも気を取り戻したら、行こう。