【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第12章 信用問題。
セリシアside
「あー、何だよってのー・・・。」
いつものように自分のベッドに寝っころがる。
このベッドはいつ寝てもふわふわで気持ちいい。
「疲れるー。」
今日は過去形じゃないぜ。
ってか、過去形でもいいんだけどね。
「あからさまにさけてぇ…。」
ジャーファルさんのことだ。
びっくりするぐらい、いつもより一緒にいてないし、反応もそっけないし。
なによりすっごい避けてる!!
やー、案外傷つくものだね。
まあ、代わりにデアルと話せたけど。
『まー、しょうがないんじゃないか??セリシア殿、意味は分かってないだろうけど。』
・・・えーと、この声ってあれだよね。
絶対、あれだ。
「・・・シロナですよねー。」
『おう。・・・なんだ??』
「男子が女子の部屋に簡単に入るなよ。」
そう言って部屋を見渡す…が。
「あれ??デアルは??」
そういえば、入ってくる気配も何もなかった。
シロナの声だけが突然聞こえて・・・。
『おらんよ。部屋にいると思うけど。』
「や、まてまて。シロナ、デアルと分離できたの??」
『え??してたじゃんか。』
「そうじゃない。ここからだと、それなりの距離あるでしょ??」
『ああ、そういう。関係ないよ。もっとも向こうが戻れって指示したらもどんないとって感じだけど。』
はー、距離関係ないんだ…。