【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第12章 信用問題。
セリシアside
「あの額を合わせたのって、ジャーファルさんが来るってわかったからでしょ??」
私もデアルも周囲の気にはすぐに反応する。
ジャーファルさんは気が薄いというか消しているというかで読みにくいんだけどね。
それでも、全く分からないわけじゃない。
『正解~。』
あ、また分離した。
あの瞬間、シロナが消えたからすぐに予想できたけど。
「あれさ、見られたよねー?」
「だろうな。いつもと同じ表情のくせして、苦しそうな感じだったし。」
「だよねー。」
ジャーファルさんはいつもそうだもん。
いつもと同じ顔で心で違うっていうかんじ・・・。
『たぶん、角度的に二人がキスしてるように見えたと思うぞ。』
「はー??ありえねー。」
「セリシア、もう少し言葉をきれいにしろよ。」
「え、めんどくさい。」
「ったく・・・。」
つーか、私とデアルがキスとかありえなさすぎでしょ。
兄弟でキスって、ゆがんだ愛がなきゃ無理だと思う。
まー、妹から見てもデアルは結構かっこいい方だと思うけど、キスとか絶対無理だししたくないしする気もない。
「それよりお前、呼ばれてんだろ??早くいけば??」
「わかってるし。」