【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第11章 シロナ、デアル、秘密。
ジャーファルside
「シン、私も話があります。」
「・・・なんだ??」
要件は大まかに3つ。
・・・いえ、4つですね。
「まず初めに聞きたいのですが・・・。シン、あなたは海賊騒ぎの時、何をしていましたか??」
「・・・え??」
あからさまに顔が引きつった。
わかりやすく顔が引きつっている・・・。
「あの時、あなたの姿は全くお見えになりませんでした。」
「ええと、それは・・・。」
「もしかして、民を避難させていたのですか??」
「そ、そうだ!そっちはお前らに任せて・・・。」
「嘘ですね。」
「・・・。」
だんまりですか。
わかりやすく嘘をついてどうする気なのだろう??
そもそも、答えはもう出ているのだ。
部屋に入った瞬間、分かったのだから。
「あなた、酒を飲んで酔っていらしたのではありませんか??そして、駆けつけることはできなかった・・・。」
「・・・すまん。」
「はあ・・・。あなた、今禁酒中ですよね・・・??」
この前の宴以来、禁酒させているのだが・・・。
これでは、何の意味もないではないか・・・。
「すまん・・・。」