【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第11章 シロナ、デアル、秘密。
セリシアside
「んーと・・・。たしか、ウィリランデって、キユノ国の一番近い国だよね?」
あいまいな記憶をたどる。
「ああ、そうだ。キユノ国にとっては一番近い国。向こうにとっては、どうだったかな…??」
『ウィリランデには、キユノ国の初代王妃、ユキノがいた国だよ。』
「ええ!!」
ユキノさんといえば、ケレスさんと共に国を支えた王妃。
「ユキノさんがいた国だっけ!?」
『ああ。』
「・・・っていうか、シロナ、アンタ何でそんなこと知ってるの??」
『そんなことはどうでもいい。ともかく、ユキノはウィリランデの国の人間なんだよ。』
「はー。」
『でだ。ウィリランデ国の姫の三女がユキノだったのね。』
「うん、覚えてる。」
『それでまあ、当時名もない旅人のケレスと駆け落ちしちゃったのね。ま、それ以来はウィリランデとの縁は切れてたわけだけども。』
あ、切れてるんだ。
じゃあ、なんで今更・・・。