【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第4章 誤解でした。
セリシアside
どうやら、彼らが謝る理由はわかった。
ただ、このジャーファルさんとやらは、思い違いをしている。
「男の人に手を出すなんて」
というさっきの言葉。
ボクは男じゃなくて女なんだけど。
・・・まあ、いいか。
今は、間違えられても別にイイ。
特に訂正しないといけないようには思えなかったからだ。
それに、後で頼みたいことを頼む時は、弱くみられると困るのだから。
「ええと、とりあえずあなたには検査を受けてもらいたいのですが…。」
・・・え、検査??
何で突然そんな話に??
そう思ってると、顔に出たのか、ジャーファルさんが察した。
「あ、念のためです。普通は倒れないので、どこか強くぶつけたのかもしれないので。」
・・・いや、それたぶん違うんですけど。
多分、空腹と長旅の疲れから来たものだと思うんですけど。
「あの「あ、部屋にいてもらえれば結構です。」」
聞く耳を持たないこの人。
「そうじゃ「まあ、ゆっくりしてってくれ。ぶつかったにせよ、俺にも悪いところがあるから。」」
そういうシンドバットさん。
・・・。
話を聞け!!
ちょっと、否、かなりイラついたけど、怒る気力がわかない。
フカフカなベットで寝てたはずなのに、まだ寝むいのか。
それともおなかがすきすぎたのか。
どっちにしても、眠くなってきた…。
「あ、寝ていてもかまいませんよ。検査はすべて魔法でやってもらいますので・・・。」
魔法!?
それには驚いたけど、すぐに眠気が襲ってきてしまった。