【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第11章 シロナ、デアル、秘密。
セリシアside
「か、海賊!?」
嫌な感覚とは、これだったのか。
「セリシアさん、行きましょう!」
そうだ、これが八人将の大切な役割の一つ。
私はただの食客だけど、行った方がいい。
すこし帽子を深くかぶって、走って海の方へ行った。
だが、海へ行くことは簡単ではなかった。
海賊とやらが、進軍を始めたのだ。
「きりがねえ!!」
一足先に来ていたシャルルカンさんが言葉を発する。
何しろ数が多い。
私もそれに加勢する。
「おいセリシア、力を無駄に使うなよ!?」
「もっちです!!」
でも、この人数は・・・。
いったい何人だよ!?
ひとりひとりがそれなりの強さを持ってて、めんどくさいの一言に尽きる。
だけど、八人将の人たちはすごい。
みるみるうちに、人が減っていく。
これならって思うけど・・・。
やば、疲れてきた・・・。
ちゃんと配分したのにな・・・。
「はーっ、うおりゃ!!」
息も切れ始める。
まだまだだな、私。