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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第37章 London days【ヨナ・クレメンス】※R-18



レイア side--------


午後のハイドパークは穏やかな日差しに包まれていた。

近くの売店でサンドウィッチと紅茶を二人分買って、パークのベンチに座って食べる。


「似たようなこと、クレイドルでもしたよね」

ヨナがサンドウィッチを食べながら呟いた。


「うん。まだクレイドルに来たばかりの時で……確かヨナが高価なプレゼントをくれようとしてセントラル中つれ回してくれたんだよね!」

「その言い方…何かトゲを感じるんだけど……あーもう、あれは忘れて」

バツの悪そうな顔が愛らしい。

「君のことを励まそうと思って、女性が喜びそうな、思いつくものを片っ端から試してみたんだ……今は、君がそういうものを求める人じゃないってよく分かってる」

レイアは笑顔のまま首を横に振った。


「…ヨナが励まそうとしてくれているのはいつも分かってた。その気持ちはすごく嬉しかったよ?だから……ヨナのこと、どんどん特別になっていったんだと思う」

ヨナはぽかんとしながらレイアの言葉を聞いている。


「……ロンドンまで追いかけてきてくれて、本当にありがとう」


「…当たり前じゃないか」

とろけそうな笑みを浮かべて、ヨナは紅茶を飲んだ。

「そうだ…ちょっと待ってて」

「え?どこ行くの??」

ヨナは急に立ち上がると、どこかへ走っていってしまった。


ベンチに一人取り残され、レイアは残りのサンドウィッチを食べる。


(どうしたんだろ……)


ハイドパークは今までも二人で何度か遊びに来ているから迷うことはないと思うけれど。

(一人ででかけて大丈夫かな…)


少し心配な気持ちになりながらも、レイアは大人しくその場で待っていた。


目の前の芝生では、子供達が遊んでいたり、老夫婦が散歩していたりするのが見える。


(もう…この景色ともサヨナラなんだな)

クレイドルも似たような風景があるけれど。
それでもロンドンは生まれ育った街だから、感慨深いものがある。

それでも
最愛の人と共にいられるのなら

(さよならは、できる)

吹き抜ける風に髪が揺れ、軽く手で押さえていると


「レイア、お待たせ」


ヨナが後ろからやってきた。


「おかえり。どこ行ってたの?」

「うん、ちょっと……」



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