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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第30章 13th morning 2nd【収束】



ブランの言葉とともに
レイアはすっと立ち上がった。

そして、凛とした眼差しを
そこに居る全員に向けた。




「まず……今日この日まで…様々な危険から私を守ってくれた皆さんに……心からお礼を言わせてください」


レイアが深々と頭を下げる。


「本当にありがとう…みんな」


「気にすんな、お嬢ちゃん…皆望んでやってることだ」


「そうよ!当たり前よぉ!」


シリウスとセスがレイアに答えるように言った。

その言葉に、レイアは顔を上げ頷く。



「最初は……どうして自分がこんな目に合わなきゃいけないのか、怖くて仕方なかった…。自分が自分でなくなっていく気がして、それも怖かった」


その言葉を初めて打ち明けたルカと、自然に目が合う。
ルカの目には柔らかい笑みが湛えられている。



「でも……不思議とみんなが…私を大切に思ってくれてる気持ちが伝わって…みんなのことも、この国のことも、好きになってきたの」


レイアはひと呼吸置いて、両軍キングの顔をゆっくり見渡した。



「レイ、ランスロット様」


二人は黙ってレイアに視線を投げる。


「仲良くしろ、とは言いません…この国の歴史を知らない私が簡単に言えることじゃないのは分かっています…でも……休戦を約束してくれませんか?」



レイとランスロットは互いに顔を見合わせ、またレイアに視線を戻した。


「それはアリス…お前が誰を指名するかにもよる」

「誰を指名しても…皆さんがお互いを傷つけ合うのは見たくありません」


「………休戦、したくねーって言ったら?」


レイの言葉に、レイアは一瞬躊躇いながらもから口を開いた。



「…………誰も指名せずに、クレイドル各地の魔宝石を無効化します」



「…………!!」



幹部たちは全員、目を見開き固まった。



「アリス……お前は俺たちを脅しているのか?」


「そう……捉えてもらっても構いません……ですから…休戦を約束していただけませんか?!お願いします!」



しばらく沈黙が続き…

「ふっ……ふふっ……」

乾いた拍手と共に笑い声が漏れた。



「大した人ですね…レイア」


ブランは笑いながらそう言った。

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