第29章 13th Morning【ヨナ・クレメンス】※R-18
ソファの上で四つん這いになったレイアを
ヨナは後ろから、限界寸前の己を打ち込んだ。
「ああぁ…っ……!!」
レイアの滑らかな背中がしなり、切なく甘い声が漏れる。
待ち望んでいたものの訪れを、レイアの中は熱い蜜を溢れさせて歓迎した。
「んっ…んん……ぅ……ぁ…ヨナ…ぁ……ッ!!」
ヨナは律動を速めていく。
ヨナの手が双丘を鷲掴みにする。
わずかに立てられた爪から与えられる痛みすら、快楽に変わる。
肌と肌がぶつかる乾いた音が
レイアを満たしていく。
ヨナは快楽に震えるレイアの背中を見つめながら、律動を続ける。
……彼女が初めて赤の兵舎に来た時。
真っ青な顔をして、目の奥に冷たく怯えた色を宿していた。
月小屋の宴なんていうバカげた儀式が
こんな風に一人の女性を傷つけるなんて
忌々しいと呪った。
ランスロット様から命を受けた時は
正直、剣以外の任務を請け負うことに戸惑いもあったけれど
怯えていた彼女が
俺の前でだけ、僅かに笑顔を見せ始めるようになってから
どんどんその存在が大きくなっていった。
傷つけてしまったあの日
黒の兵舎へ送る前夜の晩餐
久しぶりに再会した夜……
会うたびに
独占したくなって、狂いそうになっていったのは
(俺の方なんだよ…レイア)
目前の戦いよりも怖いのは
「満月の夜」だ。
「…レイア……レイアっ…君を…失いたくない…っ」
律動を止めずに、ヨナは掠れた声でそうつぶやいた。
「…ぁ…んんっ……ヨナ……ぁ……」
レイアから一旦己を引き抜くと、ヨナは彼女の身体を仰向けにする。
「顔……見せなよ……1秒でも多く、君の顔を見ていたいから……」
「ヨナ……」
再びヨナ自身が蜜壺に沈められ、レイアから甘い声が漏れだす。
その声を
その表情を
溢れだす涙を
濡れた唇を
忘れたくないから。
少しでも長く見つめていたい。
絶頂を迎えることすら、惜しいと感じてしまう。
「…も……だめ…っ…ぁ……ヨナ……っ」
お互いの身体が青白く光りを帯びる。
その光が、ヨナの心を切なくさせる。
「…っ……イクよ……レイア……っ」