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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第27章 12th Midnight 拉致 ※R-18




エドガーの必死の攻防により、ヨナは何とかレイアを抱えたまま魔法の塔を後にすることができた。


東の空が僅かに白み始めている。


おそらく両軍幹部はそろそろガーデンに集まっている頃だろう。



「大丈夫かい、レイア…」



何とか意識を保つレイアを前で抱きかかえながら、ヨナは馬を走らせる。



「……ヨナ…」



レイアは苦しげな呼吸のままヨナに背中を預けている。

ヨナのジャケットを羽織っているにも関わらず、彼女の身体からは異様なほどの熱を感じる。



(魔法が掛けられてるのか?それとも…何か…)



様子のおかしいレイアを気遣いながら、ヨナはガーデンを目指した。















時を少し遡り、黒の兵舎。


月小屋の『清掃』を終えたセスと合流したフェンリルが一時的に兵舎に戻ったところだった。


「つーかさ、よく考えたらレイに報告っつってもあいつ絶対寝てるよな」


「それ、アタシも途中で気付いたの」


「どーする?とりあえずシリウスに報告すっか」


そんな会話を交わしながら兵舎へと急いでいると



「俺に報告ってなんだ」


「うわっ!!」



暗がりの花壇の横からシリウスが急に姿を現した。


「ちょっとーシリウス、こんな真夜中までお花の世話ってちょっと異常よ?オタクの領域飛び出してるわよ?!」


「勘違いするな、お前たちがこそこそ出かけてるから心配になって外に出たついでに…少し手入れしてただけだ」


「そこは否定しねーんだな」


シリウスは右手に持っていた剪定バサミを急いでしまい、真面目な顔をして咳払いをした。



「セス…血の匂いがすごいが一体どういうことか説明しろ」


「あらー?におう??ごめんなさいねぇ?でもお風呂入ってる時間はないのよ。ちょっと緊急事態」


セスがフェンリルに視線を送る。

フェンリルはシリウスに向き直り少し低い声で言った。



「結論から言うと、レイアは魔法学者に拉致られた」


「……それ本当か」


シリウスの顔が青ざめる。


「月小屋に奇襲がかかったの…数が数だったから、雑魚の処理はアタシの部隊が引き受けたってワケ」


セスの汚れた軍服を見て、シリウスは悟ったように頷いた。


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