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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第25章 DAY12 明日への思い




お昼過ぎ。

セントラル地区で足りない薬品の買い出しに来ていたカイルは、
紙袋から溢れそうなほどお菓子を買いこんでいたエドガーと遭遇した。


「いねえと思ったらサボりか」


「違いますよ…徹夜の任務にあたっていたので、疲労回復と栄養補給です」


鮮やかな色のロりポップキャンディや、ジェリービーンズの瓶が紙袋からのぞく。


「カイルこそ、こんな時間にどうしたんです」


「明日はいよいよ月小屋の宴が終わるからな…何があってもいいように準備してんだよ」


「いい心がけですね……残念ですが、負傷者が出る事態に陥る可能性は、低くなさそうなので」


エドガーは柔和な笑みのままずばりと言い切る。


「…そうだろうな。ランスも何か隠してるみてーだし…まぁ事実はわかんねーけど、俺は俺の仕事をするまでだ」


「カイルが準備していてくれると思うと、こちらも思う存分腕を振るうことができます」


「おいおい、怪我する前提とかやめろよな?」


「怪我?この俺が怪我なんてするわけないじゃないですか」


エドガーが我慢しきれなかったのか、紙袋からキャンディを一つ取り出して口に放った。


「……大体、なんだかんだお前が一番危なっかしいんだよ」


「そんなに俺の剣の腕が鈍っているとでも?」


「いやそういう問題じゃねえ……」


カイルが目を細めて続ける。


「お前…皮肉めいたこと言って結局いつも泥かぶるじゃねーか」


「………」


エドガーの顔から一瞬笑みが消える。
しかしすぐにまたふっと笑いをこぼした。


「…やだなぁ、カイル。俺はいつだってわが身一番…いや、ランスロット様が一番ではあるけれど、他人をかばうようなお人好しじゃないですよ?」


その言葉にカイルもふっと笑った。


「……まぁ、そういうことにしといてやるよ」


そう告げて、そのままエドガーの横をすり抜けて去っていった。



「………」


エドガーは遠い目でカイルの背中を見つめる。


「あの若さで何なんでしょうね…あの鋭さ」


口の中で飴を転がしながら
エドガーもその場を後にした。



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