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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第3章 DAY1 赤の兵舎



エドガーに案内され通された「アリスの部屋」は

まるでどこかの王宮のような
絢爛豪華な内装の部屋だった。


その部屋に一歩踏み込んだだけで
まるでどこかの国のお姫様になったような心持になる。



(なっ……派手だなぁ…)




コーラルピンクのファブリックに
金の刺繍の施されたカーテンや絨毯。


ソファは深紅のベルベット。
赤の軍らしいカラーリングだな、とレイアは思う。



「感動して声も出ないようだね」



入口で立ち尽くすレイアの背後から声がした。


「え?」


ふりかえるとそこには
美しいビスクドールのような男性が立っていた。



「この部屋の内装はこの俺が全て用意したんだよ。泣いて感謝するといいよ」


「……あ」


「ん?声も出ない?」


「……あなたは誰ですか」


「ええっ?!」

ビスクドールは眉根を寄せて顔を赤くする。

「この俺の名前を覚えていないって一体どういうこと?」

「あ、す、すいません……昨日からなんだかいろいろあって……よくわからなくて」


ビスクドールは何かを悟ったように顔色を変えた。


「…ん、まぁ…いきなり知らない世界にきて君も大変だろうねっ…」
少し顔を赤らめ視線を泳がせた後
彼はまっすぐレイアを見つめた。


「俺はヨナ・クレメンス。誇り高き赤の軍のクイーンだ。この世界で俺の名前を知らない者はいない。忘れずにしっかり頭に叩きこむことだね」


「……ヨナさん」

「…ふん、君は『アリス』だからね…特別に「ヨナ」と呼んで構わない」

とにかく態度のでかいヨナは不敵な笑みを浮かべてそう告げた。



「君は確か…レイアだったね」


「はい、レイアです」


「…とりあえずそのみすぼらしい服をなんとかしたら?」


「え?」


レイアはロンドンから着てきたブラウスとスカートを履いていた。
特にぼろぼろではないが、昨日から着続けているせいか少しくたびれ気味だ。


「君のために用意した服がクローゼットに何着か用意してあるけれど…どうしても着替えたいというなら貸してあげてもいいよ?」

いちいち上から目線のヨナに、レイアはぷっと笑ってしまう。


「…何がおかしいの?」

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