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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第22章 10th Night【ヨナ・クレメンス】※R-18



ヨナの口から出た意外な提案に、レイアは拍子抜けした。


「えっ…私一人で寝てていいの?」


「疲れ切った君に無理させるようなことしたくないから…ほら、早く寝なって」


ヨナは目を合わせることなくベッドへとレイアを促した。


(ヨナ…ちょっと無理してるような…)


素直じゃないヨナは本心を隠している時がすぐに分かる。


「じゃ…じゃあお言葉に甘えて…」


レイアは大きなベッドに一人横たわった。


「おやすみ」

離れたダイニングの方から、ヨナの声が小さく聞こえた。


「……おやすみなさい」


レイアがそれに答えると

部屋の照明は落とされ、静寂が訪れた。













照明が落とされ、2,3時間が経った頃。

レイアはふと目が覚めた。



相変わらず部屋は薄暗い。



「……ヨナ」

掠れた声で、自然と名を呼んでしまう。



「……どうしたの、レイア」


ダイニングの方から足音が近づき、ヨナが姿を現す。


(ずっとあっちに居てくれてたんだ)


「……眠れない?」


「ううん……少し寝てた」


ぼんやりとした明りの中、ヨナの顔が柔らかく微笑んでいる。


ヨナはベッドのふちに腰掛け、とろんとした目をしたレイアの髪を撫でる。


「……朝までまだ時間はたっぷりあるから、もっと休むといいよ」


「……ヨナは…?疲れないの?」


「え?俺?」


ヨナの目が僅かに見開かれる。


「…人の心配してる場合?それに俺は軍人だよ?一晩中起きていることぐらい苦じゃないから…安心してよ」


「そっか……」



レイアは長い息を吐いてまつげを伏せた。



「……おやすみ」


ヨナは短くそう告げて立ち上がろうとした。

その時だった。




「……えっ」



ヨナの手に、レイアの手がそっと重ねられた。


「レイア…?」


レイアは気だるそうな眼差しのまま、ヨナの顔を見上げた。



「……ここに…居て?」


掠れた声と眼差しが、ヨナの心を大きく揺さぶった。


(………それは、反則だよ……っ)


「君って……どうしてそう……」


眉根を寄せたヨナは、レイアの額にそっとキスを落とした。


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