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【イケメン革命】月小屋へようこそ【R-18】

第15章 DAY7 ようこそ黒の兵舎へ



朝日がすっかり辺りを照らし始めた頃

レイアはレイとともに黒の兵舎にたどり着いた。




「はい…ここが黒の兵舎」
レイが先に降りてレイアを抱きかかえるように降ろす。


赤の兵舎とはまた違った雰囲気だが
花壇には手入れの行き届いた花々が咲いており、心を和ませてくれる。



「よぉ…来たか、お嬢ちゃん」

「あ…シリウスさん!」


ちょうど花壇に水やりをしていたシリウスがこちらに気づき、声をかけてきた。



「シリウス、何か変わったことは」

「いや、特になし」

「…了解」


レイはすたすたと先に兵舎へ入っていく。



「…あいつ、夜すぐ寝たろ?」

「えっ?」

シリウスはレイアに耳打ちする。


「レイは夜ふかし出来ない体質なんだ…」


レイアはゆうべのことを思い出す。





…レイは「一番強い」と豪語していた割には

レイアがシャワーを浴びて戻ってくると寝息を立てていた。



(ふふ…可愛い)


レイアが髪をかきあげると、黒の軍の頂点に立つ「キング」とは思えないほどの、穏やかで柔らかい寝顔があった。





「……確かに、すぐ眠ってました」

レイアはシリウスと目を合わせ、くすりと笑った。



「…おい、ついてこねーと迷うと思うけど?」

「あ…今行くね…!」


遠くからのレイの声に、レイアは急いでその背中を追いかけた。











「いやーーーーん!!!」

談話室兼食堂にセスの黄色い声が響く。


「セス、騒ぎすぎ」

レイの忠告も届かない。


「いやーん!レイアちゃんよく来たわね~待ってたのよぉ!ささ、座って?」


「あ、ありがとうございます」


セスはちゃっかり自分の隣にレイアを座らせようとする。


「ちょっと待った、何抜け駆けしてんだっ!」

座ろうとしたレイアの腕が後ろから引っ張られる。


「あ…フェンリル!」

「久しぶりだなーレイア!会いたかったぜ!」


ふいに腕を引っ張られたせいで、レイアはフェンリルの腕の中へよろけて飛び込んでしまう。


「ちょっとぉーーーー!どっちが抜け駆けよっ!」

キーキー騒ぐセスを尻目に、フェンリルは腕の中のレイアの顔を覗きこんだ。

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