第7章 ハイズと豚野郎と犬
地面からにょっきり現れたのは緑の瞳に小学生くらいの短パンはいた男の子だった
「なにかねガイアよ。私にご用かな?」
見た目からは想像が出来ないほど渋い声をしている。声だけ聞いたら壮年の紳士だ
「これはこれは皇妃よ。はじめまして、私はアルナス・ナイル・ルナアーラ。アレキサンドライトの精霊です。以後お見知りおきを。」
自然に手の甲にキスされた
「あ、名前が・・覚えられない・・・あ、あな、る?」
珍しくが戸惑っている
「親しい間ではルナと呼ばれています。アナルはやめて下さい」
「そんなことより、あな・・ルナさんはこの子を助けられますか?」
が寄り添って見せるハイズを顎に手を当てて観察すると地面からスルリと根っこが出てきた
「ふむ、これを飲ませて下さい」
根っこが持っていた小瓶を受け取り、ジェイクがこの中身を恐る恐るハニーに飲ませる
「これは何ですか?」
ジェイクの問いかけにルナは肩をすくめてつまらなそうに答えた
「ただのポーションです。」
そんな一言には納得してそうかと頷いたが、聞きなれない言葉にジェイクとダレクは顔を見合わせる
「あ、万能薬だよ!大丈夫、たちどころに傷が癒えてHP回復するやつ!薬草の上級!」
のフォローに魔獣兄弟はホッとしてハニーを見守る。するとみるみるうちに傷は消えて顔色も良くなってきた