第6章 冒険と探険。始まりの村
ノエビアを呼んでサラマンダーと対面させる
「・・・そうだったんですね、あの、酷いことしてすみませんでした」
頭を下げるノエビアにサラマンダーがおろおろしている
なんて良い子なんだと周りが胸を熱くさせる
「それで、あの、もし良かったら一緒に暮らしませんか?僕はノエビアといいます」
「・・・アンバーです。」
「義父さんは鍛治や食器作りの職人さんです。アンバーさんは鉱石出せるサラマンダーって精霊なんですよね?きっと助け合うことが出来ると思うんです!僕はご飯を作ったりしてお客さんや家族の笑顔を見るのが好きだから、アンバーさんも喜ばせたい!」
150センチほどの可愛いロップイヤーが鼻をふんふん言わせながら喜ばせたいとか言ってる姿にはキュンキュンが止まりませんが、空気のように忍んでいます。
「もちろん、アンバーさんが居たくない、どこかに行きたいと言うのなら止める権利はありませんが」
しゅんっとなってしまったノエビアにアンバーは即座に首を振る
「い、いえ、迷惑じゃないのなら・・・どうぞよろしくお願いします」
話がまとまった所で義母さんが大鍋と義父さんが背中に野菜や魚を入れたカゴ背負って宿に来た
「とりあえずおあがんな!」
塩漬けにしてある魚や肉、ドライフードを手際よく調理していく
その間に義父さんから色んな事を聞いたし、こちらのことも聞かれたので正直に答えた
「そりぁ、お嬢ちゃん難儀だったなぁ!ここも今はこんな荒れた土地になっちまったが、昔は海からの渡航者ここから旅を始めたもんよ。冒険の始まりの村っつって賑わったんだぜー!」
この世界にもホップで作る麦酒や熟成して作るウィスキーがある。一緒に飲んでいたがなかなかにうまい
「このコップは何で出来てるの?」
透明なプラスチックのようなガラスのような陶器のような器やコップ。落とすと割れるがガラスのようには砕けない
「こりゃあ海クラゲで作ってんだ。クラゲ捕まえて煮て乾かして削ったり型に入れて作んだよ」
この世界の食器は蔦を編んだり木を削るほかにクラゲを使うのが主流でクラゲ細工はこの国でしかやってないらしい