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触手魔物淫魔ふたなりと遊びながら異世界を救う物語

第6章 冒険と探険。始まりの村


下顎も釘打たれていて呼吸をする度に舌がチロチロ動く

「なんでこんなことになってるの?誰がやったの?」

近づいて声をかけてみる。その魔物が吐く息は炭のような匂いがしてなんだか体は温かい。まるで暖炉の側にいるようだ

ピンクが素手でひょいひょい釘を抜いていく

そういうとこ人外なんだなと思った


体は長いこと磔にされていたからなのか、釘を抜いてもそのまま動かず、下顎を自由にされてガラガラした声で話始めた


「殺してください」


第一声はそれだった。

とても痛ましく思ってそっと頬に手を当てる

「いつからここにいるの?」

 「2回冬を越しました。もう生きていたくない。でも魔物は頭を潰しても死なないんです。特に僕はサラマンダーです。心臓を潰しても死にません。」

え、じゃあ殺すも何も・・・どうしろと?

どうしようか悩んでいるとどこから見つけてきたのか松明を手にピンクがやってきた。


「あー、お前サラマンダーなの?レアじゃん。ちょっと火を貸してくれよ」

なんて空気の読めないクズなんだろうかと見ているとサラマンダーが目の前に出された松明をチロリと舐めた。
マッチを擦るような感覚で松明に火が付く


大振りな松明に照らされて周りが見えるようになって浮かび上がってきた


「えー、なにこれ怖っ!」

それは逃げようとしているウサギと後退りするキツネと牛のような鉄の黒い彫刻
まるで地獄の門のようだ

その奥にはぽっかりと穴が開いている。洞窟を掘っていたのか


「僕はここで世界樹の根から扉を開けさせられていました。サラマンダーは唯一世界樹に穴を開けられる。ダンジョンに違法に入る為に使われていました」

ダンジョンへの入り口は王都にしかなく、違法に入れば罰せられる。
第一世界樹は傷を付けてもすぐ再生するので穴なんか開かないのだが、サラマンダーは鉱物を食べて吐き出す熔鉱炉になる
吐き出された鉱物は世界樹の再生すらさせない硬さにもなるらしい


「断ったら腹を裂かれました。ここに張り付けられて尻から鉄を入れられ口から垂れ流す日々は地獄でした。・・・ある日尻から入れられても僕は鉄を吐かなくなった。腹がはち切れるほど詰め込まれ・・・それを奴らに吐き出したんだ。それからずっと死ねるのを待っています。町外れで奴らの縄張りだったここには誰も来ない。ずっと一人だ。」
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