第5章 この世界の人々と生活
「まぁ、とりあえずあっちはに任せようぜ」
頭の後ろで手を組んでピンクが提案する
お前誰だよの空気に、皇、ピンク、ジール、レオンで杉の木の丸太テーブルを囲んでとりあえず座り、かいつまんで説明することにした
「ふむ。つまりあなたは皇の使い魔なんですね?黄色い髪の方は見たことがありましたが・・・そうですか。たくさんいらっしゃるんですね」
感心しているジールの横でレオンは腕を組み、険しい顔をしている
物事を整理するのに脳がパンク寸前なのだ
「それで?あの子犬ちゃんは?お供の2匹も」
頬杖をついてるピンクに困ったようにジールはため息をついた
「あの方は以前ここにいらっしゃった神子を名乗る方の従者です。どうも前から一部官僚に取り入ってきな臭い動きをされていたのですが、前神子様がバカンスに出られてから居場所が無いようで、官僚宅を転々としているようです
まぁ、実質捨てられたのでしょうな」
置いていかれた子犬は自分の居場所を得ようと必死で動いているようだ
ジールは一度いけすかない豚の官僚が下品に笑いながら子犬をいたぶった話をしてるのを小耳に挟んだ
後ろ楯が必要でそれを自分の体で対価を払っていることにすこし不憫に思っていた
「今回の騒動で皇や様があの子をどうするか決めるのでしょうが・・少しだけ情けをかけてあげていただきたい。・・・すみません、差し出がましい事を言いました」
深く頭を下げているジールにピンクは片眉を上げる
「それなら問題ないと思うぜ。この変態はの言うことに逆らわねーし、は
あの子犬気に入ってるだろうしな。悪いようにはしねーよ。あとは子犬のプライドが問題だな、施しは受けないぜって突っぱねられたら面倒・・」
そんな話をしていたらの部屋が勢いよく開き、子犬が飛び出してきた
後ろから困ったようにオロオロしながら黒犬2匹も付いてきてくんくん話しかけているようだ
「うるさいうるさい!僕はそんな話に乗らない!施しは受けないからね!」
プリプリ怒りながら皇の部屋も抜けて何処かへ行ってしまった