第7章 頂上戦争
と、白ひげ海賊団の方が騒がしくなった。
「なんだ!?」
スズシロが白ひげの方を見る。
「誰かが……白ひげを刺したんだわ。サカズキさんも卑怯な真似するわね」
白ひげ海賊団の1人にこっそり耳打ちをしたのだそう。
「まったく……衰えてねェなァセンゴク……!見事にひっかき回してくれやがって……おれが息子らの首を売っただと……!?」
白ひげの視線がセンゴクの方を向く。
自分を見ているわけでもないのに、リラはその視線にぞくりとした。
再び白ひげの両拳が固く握られ左右に振り広げられた。次の瞬間、バキバキバキと音を立てて巨大な氷山が砕け散った。
「白ひげ……何のつもりかしら」
「海賊どもに退路を与えたんだ……相変わらず食えねェ男だな」
スズシロが答える。
「海賊なら!信じるものはてめェで決めろォ!!おれと共に来る者は、命を捨ててついて来い!!行くぞォ!!!」
白ひげ海賊団の士気が一気に上がる。
「構えろォ!!暴れ出すぞ!!世界最強の男がァ!!!」
センゴクが海兵たちに叫んだ。
白ひげの前にジョン・ジャイアントが立ちはだかるが、白ひげの一撃により地面に伏せてしまった。
「氷を溶かして足場を奪え!作戦はほぼ順調……これより速やかに、ポートガス・D・エースの処刑を執行する!」
「「!!!」」
リラとスズシロは顔を見合わせた。
その頃ルフィは処刑場に続く穴をみつけ、広場へ降り立った。だがそこには海軍大将3名が揃い踏みしている。
「しまった!麦わらのルフィが広場へ!」
「急げ!とにかく火拳を取られるな!」
2人で慌ててルフィを止めに走る。
「堂々としちょるのう……ドラゴンの息子……!」
ルフィの前に立ちはだかるのは赤犬サカズキ。
「あの無鉄砲さ……兄貴にそっくりじゃねぇか……!ジョズ、切り札だ!全員準備を!広場へ突入するぞ!」
白ひげの一声で海賊たちは何かしらの準備を始めた。
「何する気?」
「知るかっ。とにかく麦わらを止めるぞ!」