第7章 頂上戦争
「何をしてる!たかだかルーキー1人に戦況を左右されるな!その男もまた未来の有害因子!幼い頃エースと共に育った義兄弟であり、その血筋は“革命家ドラゴン”の実の息子だ!」
革命家ドラゴンの息子という衝撃の事実が戦場を駆け巡る。
「ウッソ……!」
「兄が兄なら弟も弟ってか……」
「それよりもなんで父親が違うのよ?実の兄じゃないのかしら……」
リラとスズシロは困惑しつつも海賊を退ける。
と、名乗りをあげた巨人将校がルフィに襲い掛かった。ルフィは攻撃を交わしつつ左腕に力を籠め一撃を放つ。
「ゴムゴムのォ~!ギガント・ライフル!!」
巨人将校はその一撃で倒れた。
「好きなだけ何とでも言えぇ!おれは死んでも助けるぞぉお!!」
白ひげはニヤリとしつつ
「マルコ……アレを死なすんじゃねぇぞ……」
と言った。
マルコもまたニヤリとしつつ、
「了解」
とだけ言い、戦闘へ戻った。
刻々と迫る処刑時間を前に、次々と明らかになった衝撃の事実。世界の目の前に映し出されるのは、まるでこの世とは思えぬ光景。それは世界を塗り替える程の──まさに頂上決戦だった。
世界中の人々はただ息を飲み、ここに託された揺れ動く未来を見守る事しかできなかった。
と、リラの電伝虫が鳴った。
『リラ!』
「センゴクさん!?」
『ただちに映像通信を切れ!』
「えっ……」
思いもよらない命令に驚くリラ。
『我々に対し世界が不信感を持っては困る。生ぬるい世間には少々刺激が強すぎるだろう……これから起きる惨劇を、何も世界へ知らしめる必要などない』
「そんな……!」
『……数時間後、世界に伝わる情報は、我々の“勝利”、その2文字だけでいいんだ』
愕然とした。
正義のはずの海軍が、なんで情報隠蔽みたいな真似を……。混乱していると、スズシロがリラの肩を掴んだ。
「映像を切るぞ」
「スズシロッ!」
「元帥の命令だろ。従わなければならないんだ、ここにいる限り」
「……っ、」
リラは悔しさを滲ませて唇を噛んだ。