第7章 頂上戦争
その時だった。
突然空から落ちてきた一隻の軍艦から、麦わら帽子の少年が顔を出した。
「ハア……ハア……!いた!」
「ルフィ!!」
「エース〜〜!!やっと会えたァ!!」
ルフィは処刑台に向かって叫ぶ。
「あれはエースの言ってた弟じゃねぇかよい」
「噂の大問題ルーキー……麦わらか……!」
「あいつがそうか……英雄ガープの孫にして……ドラゴンの息子……あいつも確実に消しとかにゃいけんのう」
不死鳥マルコ、ドフラミンゴ、赤犬が口々に言う。リラもルフィの方を向いた。
「あれが……エースの弟」
どれくらいの男なのか……エースを救出したいという彼に、私が手を貸す価値はあるのか。
「お手並み拝見と行くわよ……麦わらのルフィ」
背後から白ひげに刃が迫る。が、ルフィの蹴りが刃を一蹴した。
「なかなかやるよい、エースの弟」
マルコがニヤリとする。
「……小僧、その麦わら帽子……赤髪が昔被ってやつによく似てるな……」
「おっさんシャンクス知ってんのか!これ預かってんだシャンクスから」
それは戦場でする会話か。
「兄貴を助けにきたのか?」
「そうだ!」
四皇からの問いに、ルフィははっきりと答えた。
「相手が誰だかわかってんだろうな、おめェごときじゃ命はねェぞ」
「うるせェ!お前がそんな事決めんな!おれは知ってんだぞ、お前“海賊王”になりてェんだろ!“海賊王”になるのはおれだ!」
「……クソ生意気な……」
白ひげはニヤリとした。
「足引っ張りやがったら承知しねェぞハナッタレ!」
「おれはおれのやりてェようにやる!エースは俺が助ける!エースの処刑時間が早まるって言ってたんだ!今すぐ助けねェと!」
その言葉に白ひげがギョッとする。
「エースの処刑時間が早まる!?確かにそう言ったのか!?」
「なんかの準備ができてからって言ってたけど他は暗号でよくわかんなかった。エースを助けてェのは同じだからそれだけ教えといてやる!」
「そうか……それは大事な事を聞いた、すまねェな……」
「いいんだ、気にすんな!エース今行くぞ!だああああああ!」
ルフィはモビーディック号を飛び降りエースめがけてまっすぐ走っていく。