第7章 頂上戦争
グランドライン海軍本部。世界各地より召集された名のある海兵達、総勢約10万人の精鋭が、にじり寄る決戦の刻を待っていた。
三日月形の湾頭及び島全体を50隻の軍艦が取り囲み、湾岸には無数の重砲が立ち並ぶ。
港から見える軍隊の、その最前列に構えるのは、戦局のカギを握る5名の曲者達、海賊『王下七武海』。
そして広場の最後尾に高くそびえる処刑台には、事件の中心人物『白ひげ海賊団』二番隊隊長、ポートガス・D・エースが運命の刻を待っていた。
その眼下で処刑台を堅く守るのは、海軍本部”最高戦力”3人の『海軍大将』、赤犬、黄猿、青雉である。
今考え得る限りの正義の力が、エース奪還を阻止する為、『白ひげ海賊団』を待ち構えていた。
と、センゴクが手枷足枷で地面へと跪くエースの傍らへと歩み寄り、眼下に向け声を発した。
「諸君らに話しておく事がある。ポートガス・D・エース……この男が今日ここで死ぬ事の大きな意味についてだ……!エース、お前の父親の名を言ってみろ!」
「……おれの親父は“白ひげ”だ!」
「違う!」
エースの言葉を即座に否定するセンゴク。エースは叫んだ。
「違わねェ!!白ひげだけだ!!他にはいねェ!!」
強情に口を割ろうとしないエースに、センゴクは静かに言った。そこにいる海兵たちに、世界に聞かせるかのように……