第3章 CHAPTER.1
アリー「この研究にお金を使いすぎたジュリエッタは子会社をバッタバッタと倒産させているのだった☆」
ジュリエッタ「ちょ・・・アリー!
その分、セブンスエンカウントは黒字出してるじゃない!
あれだってこのポータルの副産物なんだから!」
アリー「んふふー。
せめてないよー。真実はいつもひとつ☆」
ジュリエッタ「もう・・・。とにかくアンタにはこのポータルで過去や未来に行って欲しいの。
そこで、地球に襲来している真竜を討伐して検体を回収して来てもらうわ」
シオン「・・・なんていうか、凄い作戦だね」
ジュリエッタ「あら、意外と乗り気じゃない」
アリー「さっすがシオン!そうでなくちゃだよー!」
ジュリエッタ「百聞は一見にしかず。
さっそく飛んでもらいましょうか」
アリー「それじゃナガミミ、案内をヨロシク!」
これはタイムマシンだ。
さあ時間を飛んでミッションを始めてくれ。
要約すればそんな感じだろうか。
・・・え、それだけ?
飛ぶ張本人である私達にとってあまりの説明の無さに、ナガミミすらも「オイ、もう終わりかよ」と突っ込んだ。
ナガミミ「行先もロクに説明してないぞ」
ジュリエッタ「大丈夫よ〜。
習うより慣れろって言うでしょ?」
ナガミミ「ハァ・・・どうなっても知らんからな。
13班、中央の装置に乗れ」
ナガミミに促され、私達は部屋の中央にある丸い装置の上に乗った。
・・・本当にこれがタイムマシンなのだろうか。
ナガミミ「この先はガチの戦場だ。
この前みたいにアホ丸出しで突っ込めばあっさり死んじまう。テメエみたいな無謀な奴は用心に用心重ねて用心で縛って進め」
シオン「はは・・・解ってるよ」
ナガミミ「・・・ゼロベクトル定義、オーケー。
エネルギー充填、オーケー。
コードATL・・・インプット完了。
進路はオールグリーン。
オペレーションcode:VFD。
本時刻をもって、開始する──!」
パチ・・・
シュゥゥウウン・・・・・・!
何やら難しい暗号みたいな言葉をナガミミが唱えながら、タイムマシンのそばにある機械を操作する。
すると、私達の乗っている装置が発光を始めた。
・・・うわ、眩しい・・・っ。