• テキストサイズ

鍵の歯車【7竜】

第3章 CHAPTER.1


ノーデンス社の本館地下1階の医療フロアから、同じ本館3階にある会議フロアへと私達はエレベーターで移動した。

昨日もそうだったけど、今日も何やら忙しそうに作業をしている会議室手前のカウンターに居る2人の女の子に声をかけようかと思ったけどやめにした。
なんか・・・本当に忙しそうだし。


そのままカウンターを通り過ぎ、私達は昨日も入った会議室のドアを開いた。
中に入れば、アリーとジュリエッタが何やら話している。




ジュリエッタ「・・・ISDFから通達よ。
本日中に臨検を寄越すって」

アリー「あらー☆」

ジュリエッタ「ま、こちらにも交渉材料があるわ。
アレを引き替えにすれば──・・・あらっ!」

アリー「シオン!
わーい、来てくれたー!
ということはこのあいだの返事は──」

ジュリエッタ「ちょーっと待ったッ!
その前に、見せたいものがあるわ。
いいでしょ、アリー?」

アリー「モチロンだよ☆
じゃあみんな、これを見て!」

シオン「(なんて言うか・・・相変わらずな2人だなこの人達・・・)」

アリー「シオン・・・。
これが何か、分かるかな?」




てっきりこれこれこうこうと言った感じに説明されるかと思いきや。

会議室に入って来るなり、私達はモニターに映し出された物を見せられた。
それはカプセル・・・みたいな感じの、緑色に発光しているような物体だった。




シオン「・・・これは?」

アリー「これは、40億年前・・・最初に地球に現れた竜──第1真竜アイオトの検体だよ」

ジュリエッタ「アイオトはこの星に生命の種を蒔いた始まりの竜・・・。

生命の種・・・通称アイオトの種はアタシたち人類の──ううん、全ての有機体と元になったの。
太古の海に命を宿らせた、何千何億の奇跡の始まりの一粒。それを真竜がもたらした・・・。
人類と竜には深い因縁がある。
それは、このアイオトの検体を解明して分かったことなの。

前にも言ったけど、アタシたちは7番目を討つために6体分の真竜検体を集めてる。
ドラゴンクロニクルを全て解明し、それを討ち倒す力を手に入れたいと本気で考えているのよ」




・・・と、言う事はつまり・・・。

真竜の種から生まれた私達人類は、その真竜検体を解析する事で色んな情報を得る事が出来る。って訳か。
/ 62ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp