第7章 # ミラクル・サマー
なかなか髪型も決まらず 、急いで家を出た 。
待ち合わせ場所に着いたのは 、約束の5分前 。
やば 、もう着いてる ... っ!
「 ごめん!遅れた!」
〇〇「 ふふ 、まだ5分前だよ ? 全然大丈夫 ♪ 」
そう言って 、ふわりと微笑む 。
あぁ ... 、天使 っ ...
「 っ 、じゃあ 、行こっか!」
遠慮がちに手を引き 、ちょっと背伸びしてオシャレなバーへ向かった 。
〇〇「 わぁ っ 、すごいおしゃれ ... 。翔くんこんなところ通ってるの ? 」
「 あぁ 、まぁね ... 」
実は友達と2回ぐらい来た程度なんだけど ...
「 ほら 、ここ座って 」
滅多にしないエスコートをして 、2人で飲み始める 。
仕事の話とか 、趣味の話とか 他愛もない話で盛り上がり 、あっという間に時間は過ぎ 、終電が近付いてきた 。
「 もうこんな時間 ... どうする ? 」
〇〇「 ん~ ... 、帰るかぁ ... 」
あれ ... ?
なんかまだ物足りない感じ ... ?
俺は全然いいけど ...
店を出て駅に向かう 。
〇〇「 今日はありがと!楽しかった!」
「 こちらこそ!また飲もう ? 」
〇〇「 そうだね 、また連絡する ♪ 」
〇〇ちゃんを見送り 、1人家路につく 。
さっきまでの楽しい時間が嘘みたいに 寂しくなる 。
家に着くと 、さっき会ったばかりの〇〇ちゃんに会いたくなる 。
何回も連絡したら迷惑かな ... なんて思いながらも 、〇〇ちゃんにメッセージを送った 。
『 今日はありがとう!また飲もう!』
読み返して思う 、ありきたりだなぁ ...
なんてガッカリしていると 、〇〇ちゃんから電話が掛かってきた 。
突然のことに、携帯を落としそうになりながら電話に出た 。