第6章 # 風見鶏
ついにその日 。
〇〇の実家に向かう電車の中で 、俺は固まっていた 。
「 あぁ ... 、やっぱ緊張する ... 」
〇〇「 大丈夫だって!私の親 昔から潤のこと知ってるし!」
そうだけど ...
〇〇「 ほら 、着いたよ っ 」
駅を出れば 、聞こえるのは心地良い風の音 。
少しだけ気分が和らぐ 。
母「 あら いらっしゃい!ほら 、入って入って!」
お母さんに促され 、家に上がる 。
目の前に〇〇の両親が並ぶ 。
そこで俺は口を開いた 。
「 ... 娘さんを 、僕に下さい っ!」
そう言って 頭を下げる 。
母「 もう ... 、改まっちゃって ... 」
父「 潤くんなら 、安心して〇〇のことを任せられるよ 」
ゆっくり頭を上げると 、2人が穏やかに微笑んでいた 。
母「 潤くん 、〇〇のこと お願いね 」
「 ... はい!」
その後も 、ご飯を頂いたりと 良くしてもらい 、2人で家を後にした 。
「 はあぁ 、緊張したぁ ... 」
〇〇「 ふふ 、よく頑張りました ♪ 」
「 どうする ? もう帰る ? 」
〇〇「 ん~ ... 、ね 、小学校行かない ? 久しぶりに!」
〇〇の提案で 、昔2人で通った小学校を訪れる 。
目に映る全てが懐かしくて ...
遠い日の記憶が蘇ってくる 。
玄関の階段で靴を蹴飛ばしたり 、校庭の端の草むらで虫を捕まえたり ...
〇〇「 うわぁ 、懐かしいー っ!」
そう言って走り出す〇〇 。
その姿は 、まるであの日に戻ったよう ...