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【R18】君は華より美しい(仮題)

第9章 届いた手紙と蝶々結び



 ファンドレイ様


 お許しを頂きましたので、気の短い女と思われるかもしれませんが、早速こうして筆を取りました。
 いかがお過ごしでしょうか。

 昨日は緊張してしまって、満足にお話しすることができず、とても残念に思っております。

 ファンドレイ様に――呼び捨てで良いとおっしゃっていただきましたが、どうにも慣れませんので、どうかこのままで――見つめられると、胸がどきどきしてしまいます。

 今も…ただ手紙を書いているだけなのですが、これがファンドレイ様のもとに届くのかと思えば、封筒の中に入れはしないものかしら、などと夢のようなことを考えているのです。
 変な女だとお笑いになるでしょうか。
 けれど、あたくしは至って真剣なのでございます。

 このような感情を持ったことは初めてなので、どうすればいいのかまったく見当もつきません。

 ただ、もう一度お会いしたいと思っております。
 近日に執り行われるサンテベドリ伯爵家のパーティーには参加されますでしょうか。
 ファンドレイ様にお連れ様がいらっしゃらないようであれば、少しお時間頂きたく思います。

 良いお返事を頂ければ良いのですが。
 お手数ですが、プレイラ様を経由して下さいませ。
 直接やりとり致しますと、面倒なことが起きないとも限りませんので。

    ジョエル・スブレイズ



 追伸

 ファンドレイ様は蝶々結びが苦手でいらっしゃいますか。






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