第3章 ドキドキする理由
プレイラ・ゴルデ・ハーベスト。
彼女はハーベスト伯爵家の三人兄妹の末っ子長女である。
小柄でふわふわとした金色の髪と緑色の瞳、そして可愛らしい声と笑顔の持ち主。
ころころと表情が変わる彼女の姿は天真爛漫と言って差し支えないだろう。
ジョエルと並んで社交界の華、と褒めそやされている。
ジョエルの母親の紹介で二人は社交界デビュー前に仲良くなった。
恥ずかしがりやのジョエルに、全く物怖じしないプレイラがガンガンに話しかけ、年下ではあったがお姉さん的ポジションについた。
ファンドレイとはそれこそ物心つく以前より親交があり、彼の方が年上だがやっぱり姉のように振舞うことがよくある。
交友関係は広く、恋愛経験もそれなりに踏んでいるようでプレイラのアドバイスはいつも的確。
見た目のふんわりした雰囲気からはちょっと想像できないが、したたかで打算的な面もある。