• テキストサイズ

眠れぬ夜の贈り物

第1章 紫の奇跡





あれから松本くんとはラインもしてないし、

塾もお休みだったし。



そしてまた週に二回の塾の日。



松本くんも来てたけど、

離れた席だし話すことはなかった。



でも、誤解されたままなのはいやだ。



帰りになり、声をかけてみた。


「松本くん!あの。話があるんだけど。」



呼んではみたものの、他の人の視線を集めてしまった。



恥ずかしくて赤くなって俯く。



すると、何も言わずに松本くんが

私の手を引き、エレベーターに乗り込んだ。




「松本くん、あの!この前のは誤解だから!

あれは、お兄ちゃんなの!!」



勢いで伝えると、

松本くんは驚いた顔でこちらを見て、



松本「え、お兄さん!?え!!」



状況を整理しようと、


ブツブツ言っている。


松本「俺てっきり…!いや、ならいいんだ。」



エレベーターが一階に着くと、

松本くんがカバンをゴソゴソ。




「なにか忘れて来た!?」



松本「いや、違くて…これ。」



/ 38ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp