第2章 出会っちゃったのだ!!
トト子ちゃん先に言ってよと思いながらも、すぐに軌道修正するトド松。
「あ……そ、そうだったね。もしかして、チョロ松兄さんが教室の金魚食べてお腹壊した時、保健室に運んでくれた子だったかな?」
「この子何言っちゃってんの!?アリバイのない話捏造しないでくれる!?」
チョロ松が慌てふためく中、十四松が無邪気な笑顔でトド松の隣へ並び、ゆめ美の顔を覗き込んだ。
「ぼくね、思い出した!!」
一本のアホ毛をまるでアンテナのようにピンと立てている。記憶を受信したとでもいうのだろうか。
「ホントにー?十四松兄さん?」
またどうせ電波発言だろとタカをくくったトド松だったが…
「入学式の時、体育館で倒れちゃって保健室行った子だよねー?」
「あ…すごい!よく憶えてたね!ええと……」
「ぼく十四松!!」
「ふふっ、黄色いパーカーが十四松くんね」
ビンゴだった。
(まさかのーー!?なんでピンポイントで当てちゃうかな!?入学式とか記憶力どんだけだよっ!)
横やりが入り、なかなかいいスタートを切れないトド松なのだった。