第8章 トト子がいちばん!!
「元気出して?この間のロボ(アニメ八話参照)すっごく可愛かったよ?」
「グスッ、ホントに?トド松くん…」
「うん、オチとしてはド派手でよかったと思うな!」
気を利かせたつもりのトド松だったが、逆効果だった。
「わーーーんッ!!オチって言ったぁーーーッ!!カラ松くんに言われて魚の要素を捨ててロボになったって、警察沙汰になっただけだったからこうしてまたお魚アイドルに戻ったのにーーっ!!心のかさぶた剥がされたーー!!びえーーんッ!!」
わんわん泣き出してしまったトト子を見て、一松が立ち上がりカラ松の胸ぐらを掴む。
「クソ松!テメーのせいでトト子ちゃんが魚キャラ一瞬ぶれた上にオチになったじゃねーか!!ああっ!?」
「オレが全部悪いの!?」
首をガクガク揺さぶられるカラ松を横目に、トド松がトト子に向け人差し指をピンと立ててウインクした。
「じゃあボク達がもう一度考えてあげるよっ。どうすればトト子ちゃんの良さがみんなに伝わって、人気絶頂のアイドルになれるかさ!ねーっユメ!」
傍観していたゆめ美だったが、トド松にそう言われたら参加せざるを得ない。
「う、うん、私も協力するから一緒にがんばろう!」
ゆめ美は店のおしぼりでトト子の泣き腫らした目元をそっと拭ってやった。
「ゆめ美…ありがとう」
「うぅ…っ!みんなぁ!こんな、こんな美しい友情ある!?実家の魚屋の為、アイドル活動に思い悩むトト子ちゃんと、それを支える親友ゆめ美ちゃん…!!」
その光景を見て、何故かチョロ松が泣き始めた。