第7章 あの約束、忘れちゃダメだよ?
(誘いたい…!十分だけでいいからゆめ美ちゃんを延長したい!いや待てやめろ!延長とかなんか響きがおかしいよ!その響きだけで下半身が反応しちゃうから!よせチョロ松!二人きりの時は紳士になるって赤塚先生に誓ったじゃないか!!)
勝手に興奮し勝手に暴走するのがチョロ松である。
ついに顔から湯気を立て始めた彼の耳に、隣からまたしてもクスクスと控えめな笑い声が聴こえてきた。
ハッと我に帰り、しょんぼり眉尻を下げる。
「ごめんほんと…僕、変だよね」
チョロ松が恥ずかしそうに俯くと、ゆめ美は小首を傾げて覗き込んだ。
「ううん、顔がコロコロ変わって面白いなぁって思って」
「そうかな?あははは…こんな顔でよければいくらでも見せようか?そこのファミレスで」
「え…?」
延長を切り出したチョロ松。
反応が気になりチョロ松が顔を上げると、ゆめ美は照れくさそうに笑う。
(これはもしやみみみ脈あり!?)
「……チョロ松くんが時間平気なら」
「はいよろこんでーー!!」
彼はちぎれる勢いで首を縦に振ったのだった。