第2章 出会っちゃったのだ!!
「僕らとトト子ちゃんは幼馴染なんですけど、そ、その、キミさ、レア感半端ないね!トト子ちゃんと仲良しなんてさ」
チョロ松の言う通り、トト子にとって女友達はとても貴重な存在だった。
顔面偏差値が平均以上であり、小さな頃からご近所中でチヤホヤされてきたプライドの高いトト子は、いわゆる典型的な同性に嫌われるタイプの女である。
そして、自分中心で他人に殆んど興味を示さない彼女には、当然ながら寄り付く女友達は殆んどいない。
そのトト子のバッグや引き出物を肩にかけ、懸命に介抱している優しきウェイトレス女子に、六つ子が興味を抱かない訳がなかった。
要するに、ものすごく魅力的に映った。
ウェイトレス女子は六人の顔をまじまじと見つめると、思いがけない台詞を口にする。
「ねぇ…もしかして…松野くん達じゃない!?小学校の時、学校中で有名だった六つ子の!」
「えっ?」
六人全員ポカンと口を開け、一斉に脳内で記憶の断片をかき集めだした。