第2章 出会っちゃったのだ!!
「トト子ちゃあん、そんなにオシャレしてどーしたのー?」
「あぁ?なーにクソニート共」
醜悪な物を見るような目つきで六人に視線を突き刺すトト子。
そんな彼女に動じることなく(というか慣れっこになっている)、おそ松に負けるまいとチョロ松も声をかける。
「酔っ払ってるけど大丈夫?その一緒にいる子は?」
「えー?お前らトト子の信者でしょー?紹介する必要あるー?」
「トト子!信者とか失礼過ぎる!すみません、トト子のお友達ですよね?」
顔を六人に向けた女の子は、色違いのパーカーと六つ並んだ同じ顔に一瞬だけ怯んだものの、すぐに自己紹介を始めた。
「ええと、私はすぐそこのレストランで働いているトト子の友達です。トト子はうちの店の常連で、今日も結婚式の帰りに寄ってくれたんですけど悪酔いしちゃってて…」
「そ、そうだったんだ。はじめまして、ぼぼ、僕は松野チョロ松。ご覧の通り僕達六つ子なんだけど、僕は真ん中の三男です」
(こいつ、さりげなく俺らの紹介は六つ子一括りにして、自分だけ名乗りやがった!)
チョロ松に先手を打たれ、心の中で悔しがるおそ松。だが、チョロ松のターンはまだ終わらない。